2022年度 卒業制作 Student Works 2022

2022年度 卒業制作 優秀作品 Student Interview 2022

nest

齋藤愛実/沼野美寿穂 SAITO Manami / NUMANO Mizuho

パフォーマンス|布、毛糸、木、紙
H5000 × W6000 × D2700mm

巣を自分の根元や思考の中だと捉え、その有機的に積み重なったものの集合である巣の成り立ちを考えることを空間のコンセプトとして、この作品を制作しました。

無意識の中で生まれる意図していないパフォーマンスを繰り返すことで、観る人に空間や、その人の巣を想像させる実験的なパフォーマンスを行いました。

Photo: OTSUKA keita
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OTA seminar

heim


神田愛子 KANDA Aiko

インスタレーション|石膏ボード

H3000 × W4000 × D4500mm

母が亡くなった。

母の荷物や家具は無くなり、母が拘っていた木造の家は真っ白に塗られた。



ただずっとそこにあると信じていた。



記憶を消すには景観を無くすのが最も手っ取り早いらしい。

改築後1年、既に私は母の記憶を手放しつつある。



目を背けて、何も気にしていないような顔をして過ごしていた。
けれど、母に対して、長年過ごした家に対して、自分に対して、誠実でありたいから、これら全ては傷であるということを認めようと思った。



塞がった気持ちに、穴をあける。軽くなって、今ここにある空気に、光にさらされる。


Photo: OTSUKA keita
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TSUMURA seminar

Faces

菊本尚 KIKUMOTO Nao

木材、金属、モーター、発泡スチロール、樹脂
H360 × W280mm(10点)

人が使っていた入れ歯を作品に使用した。
実際に使われて着いた汚れや歯の抜け方、形から人物像をイメージし、“噛む”という一定の動きに差をつけることで個性を表現した。それぞれの動きから自由に個性を想像してもらいたい。

Photo: OTSUKA keita
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OTA seminar

quiet water is deep.

久保田伶奈 KUBOTA Reina

インスタレーション|発泡スチロール、プリント、布
サイズ可変[立体写真|H1550 × W800 × D400mmを含む]

quiet water is deep.
確かに感じとっている
言葉だけでは説明のつかないもの
言葉にすると大切なニュアンスが損なわれてしまうようなこと

Photo: OTSUKA keita
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SUZUKI seminar

旅する遊具 traveling playground

小島亜佑子 KOJIMA Ayuko

クレヨン、パラフィン
サイズ可変[記録映像|3分17秒を含む]

「今日は汚してもいい日だよ。」
公園をめぐり、子どもたちに遊んでもらうプロジェクトの記録。

クレヨンは、手に持って描くものである。
この「旅する遊具」は、自分をキャンバスと捉え、遊具に描かれにいくものある。

遊んだ痕跡が衣服に残り、旅を通じて遊具の角がどんどん無くなっていく。

Photo: OTSUKA keita
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IGARASHI seminar

深息

坂上桜月 SAKAGAMI Satsuki

インスタレーション|実家のカーテン、紙
サイズ可変

小さい頃、カーテンの中からよく窓の外を眺めていたこと。高校生の頃に出会った、アンドリュー・ワイエスの風を描いた絵画。大きな窓と大きな本棚のある図書館テラスに来ると、そういった私の記憶の層がひらひらとめくれて呼び起こされる。
この空間から感じた記憶のレイヤーを表出させるために、私が幼い頃からずっと使っていたカーテンをほどき、一本の糸にしたものをこの空間に再び編み出すことにした。

Photo: OTSUKA keita
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IGARASHI seminar

Dou

城凜香 JO Rinka

インスタレーション|プラレール、針金、ストロー、塩、仮漆
H2700 × W8400 × D12000mm

人間の中の繰り返し、反復。
巨大な塊から徐々に血管や骨、神経を感じ、呼応する様に僅かに浮き沈みを繰り返すレールに目が留まり呼吸、生命体を彷彿とさせ見慣れた玩具に気がつくと自身の体験、感情に残る記憶に接触する。
少しずつ人間の中に入り思考の反復を繰り返す作品。

ゞとは、日本語でありながら記号という不思議な存在で「前に起きたことを繰り返す」という意味を持つ。人間の中の反復を示す記号としてこの塊をゞと名付けた。

Photo: OTSUKA keita
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IKEDA seminar

BEYOND TIGER LILY

一杉志野 HITOSUGI Shino

ファッションショー|布、アクリル板、金属、ほか
公演時間|7分20秒

この世の生き物を支配し管理する宇宙人。生き物と宇宙人の関係は恋愛に似ている。
そして、宇宙人にとっては私が宇宙人。私はあなたを知りたいし、きっとあなたも私を知りたい。
未知なる領域にいる私たちの作用は美しい。

人生、そして恋愛という、私と宇宙人の冒険。もしも冒険を終えて私たちが離れる時が来ても、私は気高く咲き誇ったままでいたい。咲き誇った後に、枯れることなどない。その後にあるのは天国でも地獄でもない、きっと「無」の世界。

Photo: OTSUKA keita
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RYAN seminar

yadorigi st.

平田円理 HIRATA Madori

プレゼンテーション|スチレンボード、バルサ、紙、PVC樹脂、水、小石、ほか
模型|H300 × W720 × D680mm

橋の下に集落があったらどんなに面白いだろうか。そんな妄想から今作品は始まった。
明石海峡大橋の中、新幹線が通るはずだった空間に一つの街をつくる。
地面に根を張らず他の樹木に寄生しながら生きる「宿り木」をコンセプトに掲げ、橋のトラス構造を宿主として、橋に建築が寄生し増殖していくイメージを持たせた。
今は高速道路のみで、ただ通り過ぎることしかできないこの橋をヒューマンスケールで繋ぎ、新たな景色を生み出したい。

Photo: OTSUKA keita
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KATAYAMA seminar

福川ひかり FUKUGAWA Hikari

インスタレーション|石膏、水、モルタル
サイズ可変

普段は気づかないけれど、足元を見た時に同じ形の石があったら人の作為を感じて面白いな、と思った。
最初はただ単に同じ石が1万2000個あることに違和感を抱いていた。
しかし、複製していたはずなのに、作っているときの作業環境の変化や心境の変化など、
そういうことを考えたときに全て違う石に見えてきた。
今は、同じ石なのに1つ1つ全て違うものである、というところに違和感を抱いているのだと思う。

Photo: OTSUKA keita
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IGARASHI seminar

動きの統計学 Ugokinotoukeigaku

吉田航 YOSHIDA Wataru

石、アクリル、木材、金属、モーター、LED ストロボ、LED電球
サイズ可変[立体映像装置|H2000 × W1200 × D1200mmを含む]

アニメーションの語源は生命を意味するラテン語のアニマ。
そこから派生したものが「命を吹き込む」の動詞アニメート。
アニメーションを「命を吹き込む」と捉え直して空間的にアニメーションを展開した。
アニメートする行為が種を植えている人に見えてアニメーションが生命を吹き込むことに気づきます。

Photo: OTSUKA keita
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SUZUKI seminar