学生作品 Student Work
2021年度 卒業制作 Student Works 2021
born
下里佳穂/吉澤美佑 SHIMOZATO Kaho / YOSHIZAWA Miyuu
インスタレーション|木材、布、モーター、ほか
H2900 × W2700 × D2700mm
私達は起源のギャップをコンセプトに作品を制作した。
“ 鶏が先か 卵が先か ”という因果性のジレンマから、動物の始まりはどこなのか?という問いが生まれた。
もしかしたら動物をつくっている農場が存在していて、そこで誰かが動物をつくっているかもしれない。もしそんな世界があるのなら、それは一体どんな世界だろうか。
動物誕生にまつわる「もしも」の世界を作品に落とし込んだ。
Fish
岩村朋佳 IWAMURA Tomoka
インスタレーション|木材、布、プロジェクタ、ほか
サイズ可変
目的もなく移動を繰り返した。
知らない風景に、少し懐かしい風が吹く。
私はかつて違う体で、そこにいたのかもしれない。
Ulteria—Rotate Your Phone: Shopping is Best Experienced in Landscape Orientation—
金指吉映 KANASASHI Yoshiaki
液晶ディスプレイ、紙
本|H297 × W210mm(158ページ)
映像|2分00秒
「ブランド店舗の未来と新たなインテリアデザイン論の提案」
本書がこれまでのインテリアデザインの解剖書となり、批評書となり、議論を促す装置となれば幸いである。また、ヴァーチャル空間という未知の可能性を、SF小説を読むかのように、あるいは幼少期に見た壮大な夢物語を再び紡ぐかのように読者と共に模索していきたい。
味わう模様 Savor the stain
後藤二子 GOTO Niko
封筒、インクジェットプリント、古着、木材
各H1800×W450mm(7点)
《不完全な人間を味わうこと》を目的として行ったプロジェクトの記録。協力者に仰向けでの食事を依頼、通常社会に嫌われる食事中の食べこぼしを誘発させ、その様子や跡が残った衣服などを集めシミを広げた上で展示した。食べる瞬間から展示するまでの一連の流れ全てが、他人の未熟に触れ受け入れていく過程であると同時に、それが大切に保管されるべき行為である事を示している。不完全を許し粗を面白がるくらいの余裕を持って毎日を味わいたい。
ブラフマンの埋葬 The Burial of Brahman
佐藤舞季 SATO Maki
木材、漆喰、壁紙、発砲スチロール、紙、ほか
ドラマセット|H2700 × W2700 × D3600mm
模型|H100 × W800 × D550mm
映像|36秒
小川洋子さんの小説「ブラフマンの埋葬」を題材としたドラマのセット。
主人公の僕は芸術家のための宿泊施設<創作者の家>で管理人をしている。僕はある朝出会った謎の生物をブラフマンと名付け一緒に暮らすことにした。
この小説はブラフマン以外の固有名詞が出てこないのが特徴だが、ドラマとして再構成するために舞台を1977年の北海道と決め、登場人物の名前も設定することで、より想像しやすく共感しやすい空間にした。
Introspection: the Way You Are Within Yourself
忠井美樹 TADAI Miki
インスタレーション|シリコーンゴム、ビニールシート、振動マシン、プロジェクタ、ほか
サイズ可変(映像 4分37秒を含む)
内在するものの成立には外界からの刺激が影響している。
音や言葉、感触、目にしたもの。それらで起こされる感情やフラッシュバックが私をさらに揺動させる。
大きな魔女たち The Big Witches
藤田莉帆 FUJITA Riho
ファッションショー|ベロア、綿布、ほか
上演時間|13分00秒(20体)
《大きな魔女たちは変身した後も大きな服を着ているのだ!
遠い遠い山奥に住んでいる魔女たちは
とってもとっても大きかったのです
彼女たちは若い人間に変身することはとっても得意でしたが
洋服を小さくすることはとっても苦手でした
仕方ない、大きな服を着て集会(サバト!)へ行くしかない
そうして彼女たちは街へ降りていったのです・・・》
self-satisfaction
山本珠聡 YAMAMOTO Misato
パフォーマンス|布、ビニール、スモーク、ほか
上演時間|10分00秒
「ありのままの自分を愛しなさい。それは素晴らしいこと。」
自分を偽ること、自分を演じることは悪であるように言われる。
「本当のあなたは、どれ?」と。
知らない一面が見えると、そのようにいう人がいる。
社会では“ありのまま”を求められるが、それは一人一人にとって本当の“ありのまま”ではないのかもしれない。
人からみたときに理解されないことがある。
だが、自ら選択できることが心の平穏にもなりうるのではないだろうか。
鬼灯の花言葉にこういうのがある。
“偽り” “ごまかし” そして“心の平穏”